治療的アセスメントについて
- 治療的アセスメントは,
その他のタイプの心理アセスメ
ントとどのような違いがあるの
でしょうか? - 治療的アセスメントの歴史とは?
- 治療的アセスメントの手続きは
どういったものでしょうか? - 治療的アセスメント
の中核的な価値は何か? - 治療的アセスメント
の研究から示されること? - 治療的アセスメント
はどのようにして 治療的
な変化を生み出すのでしょうか? - どのようにすれば協動的アセス
メントや治療的アセスメントを受
けることができるのでしょうか?
治療的アセスメントは,
その他のタイプの心理アセスメントとどのよ
うな違いがあるのでしょうか?
治療的アセスメントとは,クライエントが自分自身についてより深く理解し,抱えている根深い問題の解決を支援するために心理検査を活用するという,心理検査の活用に関する新しいパラダイムです。障害の診断,治療計画,そして介入効果の測定を目的とする伝統的な心理アセスメントとは異なっています。治療的アセスメントを上述のような目的のために活用することもできるのですが,まず第一に,クライエントに肯定的な変化をもたらすことが大切なのです。
治療的アセスメントは,テキサス州オースティンの治療的アセスメント・センターにおいて,Finnと彼の同僚によって開発された半構造化された手続きです。そこでは,クライエントに肯定的な影響を与えるための一連の研究が行われてきました。「治療的アセスメント」という用語にはまた,クライエントにとって助けとなるような存在でありたいという査定者の願い,そういった気持ちで心理アセスメントに臨む態度の意味合いが込められています。 Finn and Tonsager (1997) は,治療的アセスメントと伝統的(情報収集的)アセスメントの違いについて,様々な側面から比較しながら記述しています。このウェブサイトは主に,Finnと彼の同僚により開発された治療的アセスメントの方法についてご紹介しています。治療的アセスメントは,協働的(Collaborative)心理アセスメントの技法,人間性心理学と人間科学的心理学に基づいた心理アセスメントのアプローチを取り入れており,査定者とクライエントの上下関係をなるべく最小限にし,対等な立場でクライエントの人生上の問題に取り組み,新しい考え方や生き方について探求することを大切にしています。当初,協動的アセスメントの技法は治療的な変化を促すものとして認識されていたわけではないのですが,現在では治療的アセスメントの中に統合されています。なぜなら,その技法が治療的な影響を与えるためには必要不可欠であることがわかってきたからです。
治療的アセスメントでは,クライエントがアセスメントのすべての過程に参加します。アセスメントの目標を定め,テスト結果のより妥当な意味づけについて話し合い,文書による要約について考え,他の専門職と結果を共有する過程に参加するわけです。治療的アセスメントは,さまざまなタイプのクライエントに適用されます。例えば,入院患者,外来患者,成人のクライエント,カップル,児童,青年,家族,そしてビジネスまたは同じ仕事に取り組む集団などに対してです。一般的に,治療的アセスメントは自発的にアセスメントを受けたいと望むクライエントに最もよく受け入れられますが,近年では異なった文脈(例えば,司法や雇用のためのスクリーニングのような状況)における有用性も検討されてきています。